オレオレ詐欺と商売との共通点
ちょっと前に、たまたまNHKか何かの番組で、オレオレ詐欺の特集を見まして。
「なーんであんなのに騙されるんだろ?」
と思ったんですが(←多分、こういう人がイチバン騙されやすい)、その手口を知って妙に感心してしまいました。
てっきり、電話口でウマイコト騙して、すぐその場で振り込ませるものだと思ってたんですが、違うんですね・・。
簡単に手順をリストアップするとこんな感じ。
+電話帳を見つつ、電話をかけまくる。
+「イケそう」と思ったら世間話。
+会話の中で「携帯、番号変わったから」と上書きさせる。
+地道に電話したり、メールでやりとりしたり。
+会話の中で「家族内でしか通用しないワード」を探り出したりなんかして。
+信頼関係が構築できたところで、詐欺実行。
これって、考えてみたら商売のプロセスをきっちり踏んでます。
1)でマーケティング。とにかくアタックする母集団を大きくします。
2)で反応を見つつ、顧客の絞り込み。
そして、3)から顧客との信頼関係を構築して、と。
結局、通常の商売と違うのは、最後の1ステップだけ。
他人を騙して「自分だけが得する」か、お客さんに喜んで貰って、「お互いがハッピーになる」か。
「世の中で一番勉強しているのは詐欺師」と言われるけど、努力の方向性をちょっと変えるだけで、結果が随分変わってくるのに。もったいないなぁ。