チームワークの向上と売上アップを同時に行う方法
2017/02/05

随分前ですが、システムエンジニアをやっていた時のお話。
当時はサラリーマン、数名程度のチームリーダーをしていました。
そのころ、たまたま田坂広志さんが書かれた「こころのマネジメント・ひとりのメールが職場を変える」という本を読んだんですね。
かなり記憶が怪しいのですが、内容をざっくり言ってしまうと、
- チームメンバーがそれぞれ、週に1度、エッセイを書く
- エッセイの内容はその人のプライベートでも仕事でもなんでもよい
- そのエッセイをメールでチーム全員に送る
というのを繰り返していくと、不思議とチームの結束力が良くなっていく、というお話でした。
「エッセイを書く」というのは結構ハードルが高いなぁ、とは思ったんですが、試してみたくなったんです。
ちょうど職場では、毎週定例ミーティングを行っていたので、ドキドキしながらも、みんなに提案してみました。
「・・という訳なので、みなさん忙しいとは思うんですが、実験ということで協力していただけませんか?まずは2カ月続けてみて、続かない様であれば止めましょう。」
と。
※ちなみに・・・周りを巻き込みたいと思っても、高い確率で反発されるんですよね。それまで何度かイヤーンな経験もしました。でもこれって、本能として、人間は変化を嫌うので仕方ないんです。なので、「ちょっと実験に参加してもらえませんか?」というスタンスで話を持ち出すと、「・・ふーん・・まぁ、やってみますか」という流れが作れるように思います。
結果を言うと、案の定、上手く行かなかったんです。
全然書かない人も居たし、良く書いてくれた人でも、隔週ぐらいのペースだった気がします。
が、それでもやって良かったなと思えたんですよね。
というのも、みんなの意外な一面が分かったんです。
見た目、バリバリのキャリアウーマンタイプの人が、「実はカラオケ大好きなんです♪」と書いていたり、意外な好物について書いてくれた人が居たり。
定例ミーティングの時には、その話題が出て、みんな和気あいあいと喋ってるシーンもあって、感覚でしかないんですが、チームの雰囲気は良くなったように思います。
当時は分かっていませんでしたが、今振り返ると、これも自己開示の効能なんですよね。
マジメな人ほど、仕事以外の話、いわゆる「私語」を慎んじゃいます。
なので、毎日職場で顔を合わせているのに、休日どんなことをしているか、どんな趣味を持っているのか、ということを知らなかったりするわけで。
でも、誰かが自分のことを話したり書いたりすることで、他の誰かが「へー、あの人ってそういう一面があるんたねぇ」と、理解を深めることが出来ます。
この小さなコミュニケーションを繰り返すことで、数字に表すことはできないけれど、チームの雰囲気が変わっていきます。
さてさて、このチームワークの事例を生かしつつ、しかも売上をアップさせる方法があります。
それは、「チームメンバーの自己開示を、お客さんに伝えてしまう」という方法。
例えば、ニュースレターと呼ばれる、お店が発行する新聞に「スタッフコラム」の欄を用意して、
「なんかねー、聞いた話なんだけど、ニュースレターにはスタッフの自己紹介や、スタッフが”○○行ってきました~”みたいな、短い日記みたいなのを載せるとイイらしいんだよね。ほんとか?っていう気もするんたけど、実験してみたいから、申し訳ないけど協力してもらえる?次回から、この欄、■■さんのコーナーにするから、何か書いてもらえるかな。」
ってな感じで、スタッフのみなさんを巻き込んでみて下さい。(なんなら原稿料払ってでも、やってみる価値はあると思いますよ。)
あらかじめお断りしておくと、当然、すぐに売り上げに直結するわけではありません。でも、お客さんに自分たちのしょーもない話を伝えることで、少しずつ親近感が湧いてファンになってくれますよ。
ぜひお試し下さい。